あの青と青と青 / 類司
裸の足で海を目の前にして、ただそこにある水平線と波が作られ流れる様をずっと眺めた。水中から出た時、人は喪失感を感じる時があるらしい。あのとき4人で行った海は楽しかった。今ここにいる僕は、喪失と安心の狭間で揺らいでいる。ワンダーランズ×ショータイムは僕の母へとなり得るか?僕はもう一人ではない。もう怖くなんてないのに、時折そうして心が揺らいだ。司くんが僕の手を握って、大丈夫だと唱えた時がある。波で足が海に浸かる時、そのことを思い出して少し泣きたくなった。できれば僕はもう少しだけ、君の羊水の中で眠っていたい。
あの青と青と青 / パスピエ より
8月 14, 2022