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No.6

類司


 ひと粒、きらりと光る星が落ちた。瞬く間にその光は僕の手を取り、類! ときらきらと弾けるような声で名前を呼んだ。一緒に行こうと誘う手のひらは温かい。図々しくするりと入り込んでくるのに、こんなにも居心地がいいなんて、僕はすっかり、彼のとりこということなのだろう。ねえ司くん、もっとたくさん、楽しいショーがしたいね。そう一言いえば、当たり前だと笑う。振りまかれた星屑が、視界の端で瞬いている。

1月 27, 2021