ブルーフレンド
フレンドになってくれる?そう言ったきみの照れくさそうで少しだけ遠慮がちな姿がまだ記憶に新しい。俺は本当にうれしかったんだよ。一歩を踏み出す素振りだけできみは深く入り込んでこないと思っていたし、俺自身も自然に振る舞おうとして、きみと目を合わせるとその青さに飲み込まれてしまう。奥の奥のきみに少し近づけた気がした。そんなもの、実際はないのかもしれないけど。噛み合わなくて、途端に話ができなくなると風穴が空いたみたいに冷たい風が通り抜けていった。気づいたらきみのための場所ができている。勝手に遠ざけていたのは俺の方なのにね。いつか、もっとうまく話せるときがくるのかな。この前はごめんと言うきみの真っ直ぐさに手を伸ばした。青の中、きみが嬉しそうに笑っている。
5月 11, 2025