楽園
俺から見たきみが、数いるうちの一人だとか、特段特別ではないとか、つまりただのオンライン上の友達で、フレンド一覧にいるアカウントの一つにすぎないと考えているとか(もしくは、そこにさえ数えられているか怪しい、とか)そういう風に切り離されている。そんなわけないじゃん。きみが俺を複雑さを持って特別にしていることを知っている。きみはいつも、俺を遠くのなにかを眺めるみたいに見つめている。それを察するたび、なにもわかってない、と思う。
きみの目の中に光がうつりこんでいる。その中には一体何が入っているのかと考えて、想像しただけでそうじゃないといいたくなる。否定してごめんね。祈りを手折る、虚像をかき消した、俺のことを見て、きみの手を引いてしまって、いやでも近くにいるって教えてあげる。
9月 16, 2025